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刊行案内(一部抜粋)
お客様インタビュー
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刊行案内
内容紹介(一部)4 プラハ射撃練習場(チェコ)私は実弾射撃が大好きである。よく新聞に載るのが「日本の現職警官ピストル持ち帰ろうとして逮捕」の記事だ。逮捕された人のコメントも決まっている。「射撃を練習しているうちに、愛着が湧いて・・・」の気持ちは痛いほどよく分かる。 私もプラハでは週二ぐらいで練習していた。もちろんR君という人が同伴でなければ入れない。R君はチェコの友人で警察に強いから頼りになる。厚いヘッドホーンを掛けて、人間の上半身が描いてある標的を撃つ。 「なめんなよ、課長」 ズド〜ン。 競技が近くなると、東郷カクマル、またの名をコルク13(ワイン通でコルク抜きの名人)と呼ばれる私は、上記の邪念を捨て、標的を狭めて、その誤差を修正してゆく。そして偶然にも、教えてくれたR君も抜いて二位になったことがある。 私がアジトとしているホテルのオーナーが、ある日ロシア人を紹介した。ユーリーという、初老に見えたが中年の禿げた男であった。 練習で五十発ぐらい撃つ。試合は十発で標的を撃ち、得点が多かった方を勝ちとする。ホテル・オーナーは練習では撃ったが、本番は自信がないと言い、見物に回った。 いい勝負だと思ったが、一点差で負けた。その弾の痕を見て、こいつには勝てない、と思った。それは上半身の部分を一回だけ打ち抜き、残りは私より一ポイント超すために計算して撃ったのだ。私は背筋が寒くなった。オーナーは言った。 |