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刊行案内(一部抜粋)
お客様インタビュー
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刊行案内
内容紹介(エッセイ)一 鏡と九人兄弟兄弟全員 「みよが小学校に入学する時は、三越から着物を取り寄せて着せてやったものだ」 左から、六男、七男、四男、長男、 二男、三男、五男、著者 お化粧を始めた頃だった。 内容紹介(短歌)一 わが生れし里里の朝明け 早苗田のみどり匂へる里に来て軽き口笛ならして歩む 紅染めの色やはらかき雛衣裳ひとりの節句の甘酒匂ふ 心地良き音ひびかせて雪解けの水は谷より川へと走る じゅん菜の若芽摘みゐる箱舟の沼面に揺れて夏の近づく 移植せし豆に優しき雨ならむ窓打つ音を聞きつつ眠る じゃがいもを畠に植ゑつつ想ひ出す農家に嫁かぬと言ひ張りし日を 山深き湯宿に朝市賑はひて色濃き草餅ほの温かし 月山の紅葉 夕暮れの空に回れる観覧車旅の終りの車窓にうつる 干し柿の垂るる窓より手を振りて声掛けくるる村道をゆく 朝まだき誰が打つならむ裏山の札所の鐘の音今も変はらず 逆光に揺れてひかりぬすすき穂の一群見ゆる里家の辺り 虫喰いのジャンパー似合ふ叙勲の兄野の花盛りの畦の道ゆく 広々と続く稔り田渡りくる祭り太鼓ののどかなる音 蕗と鰊の煮つけ盛られて村祭り幼日遠き五月の陽ざし 亡き父の十八番の島唄しんみりと酔ひて長兄のまた歌ひ出す 代々の墓直し終へ悔なしと酒交はしゐる長兄八十五歳 野草園と呼びたき程に数知れぬ里家を囲む庭の草花 苅小田を隔てて見ゆる菩提寺の銀杏の黄葉夕光に映ゆ 賑はひし花笠踊りの終る頃里は一気に稲刈りに入る(NHK入選作) 諍ひも逆らひもなくコスモスの花は減反のたんぼに揺るる 人の手に渡りしたんぼはこの辺り歩めば蝗のとび跳ぬる音 マリーゴールド道辺に咲かせ迎へくるる戸数わづかなわが生れし里 わが里もやがて雪野に変りゆく雨はしとしと刈田を濡らす 大き花器隠るる程に紅花の活けられてあり町の役場に 裏山のもみじ葉一枚混りゐて里より届く干柿甘し いく度もあきらめ重ねわが内の均衡とりつつこの秋のゆく 持ち寄りの料理ほめつつ初恋の続く話はふるさと訛り |