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自分史

思いは遙か 信濃の青い空
おじいちゃまの子供の頃

文・画 / 依田善友
サイズ:四六判
製本:ソフトカバー
ページ数:64ページ
(カラー+モノクロ)
発行日:2008年5月吉日
あとがき

「ねんねんころりよ おころりよ ぼうやはよいこだ ねんねしな」
 昔は良く歌われていた子守歌ですが、最近の若い親達はあまり歌わないようです。六十歳代まで病気知らずできた私でしたが、この五、六年は身体もだいぶ弱まり、毎年入退院を繰り返しています。病院のベッドで寝ていると、不思議なことに子守歌が耳に聞こえてくるようになりました。子供の頃に母が優しく「ねんねんころりよ おころりよ」と歌ってくれた歌でした。もう七十年以上も前のことで、すっかり記憶から消えてしまったものとばかり思っていましたが、まるで耳の奥に染み込んでいたかのように、母の声に合わせて言葉の一つ一つまではっきりと蘇ってくるのです。
 私も八十歳を過ぎました。いつの日か、「ねんねんころりよ おころりよ」と子守歌を歌ってもらいながら、子供が母の膝の上ですやすやと眠りにつくように、静かにこの世を去りたいものです。