あとがき
平成十九年十二月四日、主人井上修が生涯を終えまして五年あまりの歳月が過ぎました。
当日は六日の父又吉の命日を前に、弟の弘が北条から墓参に帰省し、
持参の菓子や我が家の蜜柑、好物の抹茶をたてたりして話に花が咲き、
夕方まで楽しく過ごしておりました。
弟を送り出してしばらくして突然倒れ、
搬送された病院で先生や看護婦さんが手当てを尽くしてくださいましたが、
その甲斐なく帰らぬ人になりました。
突然の別離に私自身非常にショックを受け、
しばらく子どもたちにも廻りの方々にもいろいろ心配をかけました。
いろいろ声をかけてくださった皆様のお陰で、
元気を取り戻すことができました。
昭和二十五年九月に結婚以来の出来事、身の回りの移り変わりを振り返る余裕もでき、
このあたりで主人の書き残したものを何とか形にしたいと考え始めました。
(以下略)