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相見れば三十数年たちまちに還りて乙女の集ひとなりぬ
山荘の富士にま向かふ部屋にゐて友とかたらふことのたのしき
にぎやかに笑みてマージャンかこむ中にかたき手もありてその人を想ふ
三、四、五、六と云ひてクルリと輪をくぐり師はジルバーを夫と踊れる
とめどなく頬ぬらす思ひ裡にあり倦むこともなくガラス拭きをり
車窓より闇に目を凝らす人ありて横顔寂し心ひかれる
はるけくも遠き日なればここに来て友とかたりし理由忘れ果つ