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刊行案内(一部抜粋)
お客様インタビュー
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刊行案内
内容紹介(一部)15 ロシアで僕も考えた今年2月末に77日間の中米の旅から帰って来た。暑いカンクンからの帰りである。泳いでいた暑さから真冬の日本である。誰も住んでいない家はともかく寒い。財布の中はもっと寒い。 夕刻に家に入った。たまらんな〜この寒さ。ともかくトイレだ、水は流れた。すぐに暖房だ。何? ガスがつかない? 電気もない? 水は流れたぜ、クソ! 次の水が溜まっていない。電話をかけて知らせなくては。何? 電話も切られた、いったいどうなっているのだ日本は! ネットカフェで寝るしかない。そこから連絡を入れた。 「前記の理由で、自宅で寝ることが出来ません。明日の出勤は水・ガス・電気が復旧してからになるので午後になります」 77日も休んだ挙句、こんなメールを送るなんてとても気がメール。 さて、ロシアである。前記の話は拙本『中米の風』で書いた。ロシア人にその章を訳して話すと、意外なことが分かった。 たしかにロシアでも光熱費が払えない人もいる。その場合どうなるか? 電気は切られる。電気がなくて困るのは照明、冷蔵庫、テレビが使用できないことだろうか。ところが命を保障する“生命維持装置”のガス、水道は切られない。 ロシアは集中暖房。よって1家族の暖房を止めるには、1棟約40世帯のすべての供給をストップしなくてはならない。水道も同じ理由によって止められない。つまり、77日間の旅から帰ってきても寒くて自宅に泊まることができぬ、という問題は発生しない。 ロシアはまずしいなんて笑うことはできない。まずしいのは日本の行政だ、すべてが金で解決される社会のしくみだ。他人に対して極端に無関心で不寛容な社会風習だ。 ロシア人との話で“ホームレス”の話題になった。日本のような“豊かな国”にホームレスが増えているなんて信じられない、と言う。そのとおり、僕だって信じられないが、それが現実に起こっている。自殺者だって毎年30000人を越えている。自殺未遂はその10倍。 ふつうは仕事と雑事に忙殺され、あまり深刻に考えたことがなかった“日本の未来像”をロシアの仲間たちと話しあった。 |