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君と来し時の流れもほのぼのと けふ金婚の盃を賜はる
花ふぶき夫と四温の陽に酔ひて 小さき坂をゆつくりのぼる
髪型を変ふれば気付きそれとなく 夫が声あり年あらたまる
苔青く雨やはらかき渡り石 気がねなきまま夫に手を借る
年毎をこの窓に見る遠花火 今宵は夫とくつろぎて見ぬ
水炊の頃合ひもよく夫を待つ その一ときも雪は降り積む
なにげなき夫とのかるきハーモニー 茶の間に流るる小さき旋律
走り根につまづき触れし夫の背の 温かかりき冬日あまねし
(以下略)