終わりに
エチオピア旅行の思い出に本を書こうと思い立った。
それは、予想以上に食事が不味く(失礼)、
予想以上に楽しい旅だったからに違いない。
間違っているのだろうが、
私なりのロスト・アーク・ストーリーも披露させてもらった。
科学と言うのは全て辻褄が合う様に説明できる事を真実と捕らえる訳であるから、
歴史的な事実によって否定されない限り、
私のストーリーもまた真実である可能性を残している訳だ。
エチオピアオパールの加工方法についても残しておきたかった。
素晴らしい宝石が発見されたのは僅か四年前の事だ。
これから様々な加工方法が考案されると思うが、
果たして私の考えた原理原則が正しいのかどうか? こちらも大変興味深い。
エチオピアの大地は火山岩で出来ている。
多くの遺跡にはヒビが入っているし、風化によるダメージは止められない。
この壮大な遺産を維持することは困難に見える。
補修をして行くのだろうが、
果して歴史的な遺産を補修することが正しいのであろうか?
風化して壊れていく、それも含めて歴史なのかも知れない。
驚くべき知恵と労力で作られたオリジナルの遺跡を見ることが出来る時間は、
そう長くは残されていない様に思う。
(以下略)