あとがき
この度は、俳句集「心のうた」をお読みいただきありがとうございました。
私は、十歳の時に光を失いました。
小学生の頃、国語が好きで、俳句に興味を持ち始めました。
しかし、小学校卒業後、戦争などで社会情勢が変わり、
社会に出て忙しくなったこともあり俳句のことは忘れていました。
日々の生活に追われ、ゆとりがなかったのです。
仕事も子育ても一段落した六十歳を過ぎた頃、
町の広報の俳句コーナーに投稿し始めました。
毎月広報に掲載されることで、俳句を通じての出会いがありました。
俳句を投稿することで、俳句への興味が益々湧いてきて、
俳句の会に参加するようになったのです。他の人の俳句にも興味が出てきて、
同じ境遇の視覚障害者である俳句の先生との出会いもありました。
そして、俳句を学ぶ機会が日に日に増えていき、俳句雑誌への投稿も始めました。
視覚障害者の俳句仲間ができて、お互いの俳句の批評をする等、
今は楽しい時間を過ごしています。
(以下略)