訳書 | 紅楼夢 恋に目覚めた頃に味わう中国古典文学

書籍画像「紅楼夢」

訳 / 松下富子

  • サイズ:A5判
  • 製本:ハードカバー
  • ページ数:220ページ
  • 発行日:2020年6月5日

内容紹介(一部)

白昼夢

苏州城の阊门の外には仁清区画があり、その中に古い寺があった。その瓜に似た形から、人々は葫芦庙と呼んでいた。寺の近くには甄士隐という一家が住んでいて、賢妻と可愛い女の子、下女がいて、日頃から花や草木を愛で、酒を嗜んでは詩を読んだりして、日々を楽しんでいた。

ある真夏の日、甄士隐は書斎で読書をしていたが、いつの間にか夢の中に入っていた。夢の中に一人の僧が現れ、甄士隐に言った。

(以下略)

あとがき

2017年6月、私は南京の博物館に陳列されていた子供用の本を手にしていた。開くとピンイン(中国語をローマ字で表音化したもの)がふってあり、中国語を学んでいた私にぴったりと思い、早速、購入していた。これが、私と「紅楼夢」とのはじめての出会いだった。

中国語講座で会話本を定点距離で見続けていると、目の疲労がどっとくるのだが、勉強のつもりで、私はこの本を気ままに訳してみることにした。参考にしたのはインターネットの翻訳機能、平凡社の中国古典文学大系、そして、中国語を教えてくれる先生とのマンツーマンのレッスンであった。

(以下略)

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