学習参考書 | 暗号開発に向けての二次体解析
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著 / 吉岡良雄
吉岡様は他にも書籍を作られています。
内容紹介(一部)
まえがき
大学入学後,代数学などの講義を受講すると,数学特有の用語や記号が説明もなく多用され,理解不能に陥ることが少なくない。そしてまた,数学の専門書においても,専門家にしか理解できない数学特有の用語や記号の多用,定義・定理・証明といった抽象的な説明方法を取っているため,理解不能に陥る。大学の工学系学部・学科においては,代数学などの基礎理論を如何に具現化できるかである。そこで,本書は大学の工学系学部・学科において代数学などを学ぶ前の自習書または参考書と位置付け,高校修了レベルでも理解できるように,数学特有の用語や記号をできるだけ最小限にして,代数的整数論に関連する基礎理論を分かり易く解説する。
(以下略)
第1章 はじめに
まず,我々が通常何気なく使用している数について,自然数,素数,整数,実数などである。整数論は主に整数を扱う分野であるが,解析的整数論のように実数や複素数を扱うこともある。本章では,これらの数体系について簡単に示すとともに,本書の目的について述べる。
(以下略)