学習参考書 | 工学系のための代数学
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著 / 吉岡良雄
吉岡様は他にも書籍を作られています。
内容紹介(一部)
まえがき
大学入学後,代数学などの講義を受講すると,数学特有の用語や記号が説明もなく多用され,理解不能に陥ることが少なくない。そしてまた,数学の専門書(教科書)においても,専門家にしか理解できない数学特有の用語や記号の多用,定義・定理・証明といった説明方法を取っているため,理解不能に陥る。これは,工学系教員が代数学などの講義を担当することを困難にしており,数学の専門家に任せることが多いからである。大学の工学系学部・学科においては,代数学などの基礎理論を如何に具現化できるかである。この具現化によって新たな発見が起こり,新理論の発見に繋がる。暗号開発はこの良い例である。
(以下略)
第1章 はじめに
まず,我々が通常何気なく使用している数について,占める割合の小さい順に示すと以下のようになる。
(1) 素数(Prime Number):1 および自分自身以外に約数を持たない自然数。
(2) 自然数(Natural Number):1; 2; 3;・・・のように計数可能な数。
(3) 整数(Integer):自然数に0 と自然数を負にした数全体。
(4) 実数(Real Number)
(5) 複素数(Complex Number)
(6) 四元数(Quaternion)
(7) 多元数(Hypercomplex Number)
(以下略)