学習参考書 | 暗号に絡む素数の不思議
-
著 / 吉岡良雄
吉岡様は他にも書籍を作られています。
内容紹介(一部)
まえがき
多くの暗号技術には,直接・間接を問わず素数が絡んでいる。インターネットから集めた素数が絡む話題を調査すると,多くの場面(特に,暗号)に素数が絡んでいることが分かる。例えば,RSA 公開鍵暗号方式は,二つの大きな素数の積(合成数)が容易に因数分解できないことを利用している。また,Diffie{Hellman暗号方式には,巡回群による離散対数問題を利用している。この巡回群には必ずといってよいくらい素数が絡んでいる。本書は,著者の視点でこれらを分析しモディファイして,まとめたものである。
(以下略)
第1章 はじめに
本章は,本書を理解する上で必要な事項を取り上げ,説明する導入部分であり,素数の性質を簡単に説明する。また,ここで説明する剰余演算は,本書を読み解く上でもっとも重要な演算方法である。初心者にとって,この剰余演算は理解しがたい部分であると思われるが,よく学習しておいて欲しい。
(以下略)